下田の言葉が嬉しくてニヤけそうになるのを抑えて俺は、宝城に、とどめを刺した。
悠斗『宝城さん次にこんな真似をしたら、例え女性でも容赦はしませんよ。2度と俺達に近づくな!!』
泣きそうになりながら宝城は会議室から走り去って行った。
2人きりになった会議室に訪れた気まずい沈黙を振り切るように俺は下田に問い掛けた。
悠斗『何もされてないか?』
俺が抱きしめたまま聞くと下田は泣いていた。
悠斗『大丈夫だから。』
手に力を込めながら言った。
文乃『こ・・・、怖かったー!』
そう言って泣く下田を見ながら俺は再び自分の無力さを悔やんだ。

