その唇から自分の唇を離しゆっくりと文乃の耳元に近づいて

悠斗『悠斗がいいな。』

と、言った。

『悠斗さん』だと少し距離を感じてしまうから、その距離を無くしたかった。

文乃『悠斗、大好きだよ。』

顔がまた熱を持つ。

上目遣いで敬語でも無い。

悠斗『不意打ちは卑怯だろ。』

文乃『なんて言ったの?』

聞こえなくて本当に良かった。

悠斗『ナイショ』

教えない。

君の可愛さは俺だけが知っていればいいから。

嵐に巻き込まれたらもう今の俺達には戻れない。

でも、何が起きても俺は君を思い続けるから。