4月・・・入学式。
前住んでいた所と環境も、方言も、全部全部違う。
不安をかかえながら、新しい小学校へ向かった。

「今日から新しい友達が増えます!」
そう言って、先生が私を教室の中へ入れた。
「さっ、簡単でいいから自己紹介してっ」
私の耳元でささやく先生。
「・・・山田サキです。よろしくお願いします・・・」
私はとても小さな声で、普通すぎる自己紹介を済ませた。
それから用意されていた席についた。

休み時間になると、私の席に皆が集まってくる。
「めっちゃ可愛い!」
「オシャレ~」
「な、な、声聞かせて!」
皆から次々に注文された。
「全然可愛くないし、オシャレじゃないよ~(泣)」
前の学校にいた時と同様、皆にフレンドリーに接した。

私はスグに新しい環境に馴染む事が出来た。
友達もたくさんでき、充実した毎日を送ってた。
正直、前いた学校よりこの学校の方が楽しかったんだ。

しかし問題があった。
ここは男女の仲がとても良い。
普通に異性の家に遊びに行ったりする。
私の前住んでいた所ではありえない事だった。
喋る事すらなかった程だ。
だから、引っ越して来ても、男子とはあまり喋らなかった。