------------- 今日の放課後、けりを付ける。 ……はぁ、ドキドキする。 『おい、羽柴』 三時間目の前、いきなり低い声が聞こえる。 ……あたしは下を向いてた顔を上に上げた。 「どうしたの」 目の前には相変わらずの冷たそうな顔をした恭がいた。 なんか用でもあるのー? めんどくさそうに彼を見る。 『…………お前って、拓真のこと好きだったっけ』 “拓真” …………………香月拓真。 「あんたに関係ないじゃん。 ………もう、諦めたし」