誕生日

「……帰ってくるの遅い。」
膨れっ面で、小声で言われる。

「お前、何でここにいるの?」

「…誕生日だから。お祝いしてあげよーと思って。給料日前でプレゼントまでは買えなかったけど、仕事終わってケーキ買って、急いで来たんだ。なのに、あんたいないし…。もしかして、女の子とでも会ってた…とか?」

そう話すアイツの声が、突然涙声に変わった。
悲しそうな顔をして、俯く。

「会ってねーし、そんな女いねーよ。男友達とカラオケ行ってただけ。てか、ずっと待ってたの?」