まだまだテンションの高い美帆に連れられて教室に入る。
『おはよー!』
と南さんのほうにかけていく美帆。
俺はとりあえずかばんをおき自分の席に座る。
滅多に座らない席なのに、とっても落ち着くこの席は、教室全体が見渡せる。
黒板には体育祭の文字。
練習中の写真とかも掲示してあって、
教室も全部体育祭色に染まってた。
しばらく、黒板の字を見つめていると、
『優太ー、はちまきあげる。』
と言って俺の前に座る悠希がきた。
黄色に輝くそれを受け取る。
『おう、さんきゅ。』
と俺がお礼を言うと、にかっと太陽のような笑顔で笑う。
男のくせに、可愛すぎるだろ。
茶色の髪ににメッシュを入れたよくセットされた髪が輝く。
『俺さ、今日めっちゃ走るから、
よく見とけよ。』
悠希の言葉は俺の残りの命を知って、
俺の心に刻みつけるように言う言葉で
『転ぶなよー、期待して見ててやるから。』
『おう、任せろ!』
そういって笑う悠希が羨ましかった。
こんな男が、美帆の隣にいたら、もっと幸せなんじゃないのかな?
今はそんな事、いや、こんな大事なこと考えてられなかった。
......ガラガラ、
『はいー、席ついてー』
という先生の声が聞こえたので、悠希はまた後でな。と言って帰っていった。
『ただいま。』
と言って帰ってくる美帆。
美帆の頭にはもうはちまきが付けられていて、輝くその髪に黄色く季節外れのひまわりが咲いているようだった。
