優太side




.....パチ。目を開けるとまた白い天井が広がっている。

ー手が温かい。
ふとみて見ると美帆がねている。







ぐっと体を起こし...美帆。声をかけてみる。
頬に残る涙のあとをみて胸がぎゅっと締め付けられる。








声にならない悲しみと切なさで心がいっぱいになる。
ーーーごめん。美帆.....毎日泣かして悲しめてごめん。苦しめてごめん....



美帆が目を開ける。



『ゆうっっっ!良かったぁ~。』
美帆が俺をぎゅっと抱きしめる。

あったかい。すごく温かい。
やっぱり美帆のそばは1番安心する。




ー美帆の体が離れる……
さみしい。誰かが好きすぎて辛い。ってこういうことなんだと実感する。
中学生みたいだな。自分で思って恥ずかしくなる。


『先生呼んでくるから。』
うん、と返事をして体を倒した。






カツカツ……
ーーーーーーガラガラ.....
『おはよう。ゆうくん。やっと起きたね。ちょっとごめん。』
先生が俺の胸に聴診器を当てる。





『大丈夫だね。良かった。』




『ゆう、2日も寝てたんだよ。』





一瞬かなしそうになった美帆を見てまた悲しくなる。




『じゃあ、行くね。』
うん、ありがとう。と返事をして体を倒したまま先生を見送る。

『あ、そうだ、明日から学校行っても大丈夫だよ。最近安定してるし、ここ2日でよく体も休まっただろうから。』





振り返った先生が言う。







『本当ですか!?』
俺よりも驚いたように大きな目を開けて美帆が言う。

『うん。本当だよ。明日からだから今日はまだ安静にしててね。』








うん。ありがと。と返事をして美帆を見る。







『良かったね!!明日から一緒に学校行けるじゃん。すごく嬉しい。』
俺もすっごく嬉しい。と返す。

でも……








もしかしたらこれが最後になるかもしれないと思うと、なんだか複雑になって悲しくなった。