いつの間にか、観覧車は一周して、
なぜかさらにもう一周している。



『綺麗だね。』
ゆうが、星空のように、綺麗な声でつぶやく。


『うん。』
止まらない涙をゆうは拭ってくれる。
私の隣で、何よりもきれいに笑ってくれる。私だけを見てくれる。



『ねぇ、ゆう。』


『ん?』


『好き、本当に。私、工藤優太が好き。』


『美帆も、工藤になるんだよ。』



『あ、そうだね。うれしい。』



『俺も、愛してる。もう、奥さんだもんな。幸せにする。』



『私の方がずっと好きだよ。』



『ううん、俺だって。』


何度も繰り返した、幸せな時。


ゆう.........

『世界で一番愛してる。』

何よりも、大切で、大切で。
愛しくて、切なくて、はかなくて。




『俺も、世界で一番愛してる。』








夜空には変わらず綺麗に星が輝いていた