重たい体をそっと起こすと
カサっと何かが音を立てた。


ふと枕元を見ると、音を立てていたのはゆうからの手紙だった。


”美帆へ”



封筒にはゆうらしい丁寧な字でそう書いてあった。

だけど、それを手に取るのは怖くて怖くてたまらなかった。

それを開けたら、すっとゆうがいなくなってしまいそうで....

手紙には何が書いてあるか分からなかったし、いつか夢で見たような内容が書いてあるんじゃないかと思って怖かった。

ただそれを見つめていることしか出来なかった。それなのに、どんどん涙は溢れてくる。




お願い、止まって。涙なんかいらない。
悲しみしか生まれない。
ゆうが隣にいないっていう実感しかわかない。やめて。