そんな私の願いは、儚く散り先生に呼び出される。




『ちょっといってくるね。』
とゆうに声をかける。



『うん。』
寂しそうな表情を見せるゆうにまた胸がチクリと痛む。



大丈夫だから。と髪をクシャクシャとして、部屋を出る。



何を言われるんだろう...

さっきの悪い予感が当たりそうで、怖くて怖くてたまらなかった。





ガラガラ...
と先生の部屋のドアを開ける。



『あ、美帆ちゃん。座ってくれる?』
そこにはもう悠希もいて、
その横に腰掛ける。




『あのね、優太くんのことなんだけど、
もう学校へ行くことは難しいね。はやく...手術を......体力が戻っ......................だからね...予定通り手術は..る...。』





悠希の横顔は真剣で。でも私の頭は、やっぱり最初の一文しか入ってこなかった。



『失礼します。』
やっと絞り出した声も、なんとか耐えていた足も部屋を出た途端、解き放たれたように力が抜ける。



『おっと、美帆、大丈夫か?』

悠希が支えてくれて、なんとか顔面を打たずに済んだ。


『あ。ありがと。』


ねえ、ゆうになんで伝えたらいいの?
今、一番楽しみにしてることをとりあげるの?


今、話してたのに、もっと学校に行きたいって。


なんで、ゆうだけにそんなに意地悪をするの?
ゆうが何をしたの?いつ、死にたいと願ったの?なんで命を奪おうとするの?



考えても、考えても、分からなかった。