【短】あの人と私~赤ずきんの恋~

私は『うん』って頷きたいのに、恥ずかしくて答えれなかった。



すると、あの人が微笑んで私の額にキスをした。



私の首筋‥


膨らみ‥



私の心が素直に表れてしまうところに…。





「あっ‥いやぁ…」



抑えきれない声が、何度も図書室に漏れた。



あの人の温もりが、私の体中に駆け巡る…。







私は体の力が抜けきり、あの人の視線を感じた。


あの人は優しい眼差しで私を見ている。





そしてあの人が言ってくれた…






「由紀‥ 愛してる…」











真っ赤になった私の顔に、


二人の涙が零れ落ちた。






愛しくてたまらない
 


愛の涙‥‥











「猛、愛してる…」

















私はあの人と、これから始まる二人の未来を思いながら愛し合った。



あの人に恋におちた図書室で…。
























~end~