帰りのホームルーム。

私は何もなかったように教室に入った。



ホームルームをすぐに終わらせるつもりだったのに、また鈴木君が変な質問をしてきた。


「ねえ由紀ちゃ~ん、日曜日はデートしてんの?」



もうやめて…

そんな質問しないで!!



私は勢いで机に両手を衝いた。


しまった‥と思った時には、もう既に時遅し…

バンッという音で生徒たちが一斉に引いた顔をした。




「あの…プライベートな質問はやめてください」


申し訳ない気持ちで生徒たちに言った。



その時、あの人のクスッという笑う声が聞こえた。



私の視線はその声の元へ…。




あの人は、今の私をバカにして笑ったのかもしれない。




だけど、


その声を聞いただけで

私の心が安心してしまう。



その瞳を見ただけで

涙腺が緩んでしまう。




あなたがいると


私は私でいられなくなる…。