佐藤くんは甘くない



そして、無事に委員会の仕事が終わると画面が切り替わって、廊下。

佐藤くんが丸ボタンを押すと、下に主人公漆黒の美少年の心情が表示される。


『今日も疲れた。きっと、また面倒くさい仕事があるんだろうな』


「この主人公やたら面倒くさがり屋ですねぇ」

「まるで佐藤だろ」

「うざ」


佐藤くんが私たちの会話を軽く流すと、もう一度丸ボタンを押して───



『美少年くん!』



───後ろから、誰かに声を掛けられた。


漆黒の美少年が振り返ると、そこにはさっき委員会で別れたはずの雛森さんが息を切らして立っていた。


『足早いんだね、追いかけるのちょっぴり大変だったよ』


そういってふわりとほほ笑むと、何やら腕に抱えていた資料の上から何かを抜き取って主人公に手渡した。


その動作と同時に、ぴこん、と赤いランプが画面の右上に表示される。