ともあれ、佐藤くんにそれはハードル高すぎるに違いない。
例えて言うなら、中学生が登校するとき、恥ずかしさを忍んでキックボードで登校するくらいだ。
うん、良くわからないたとえだ我ながら。
「えーじゃあ妥当に2でいいんじゃないッスかぁー?」
「何でもいいんじゃねー?」
「てめえら、俺をからかえないと思ったらいきなりやる気無くすとかマジ人間ヤメロ」
佐藤くんがクズでも見るように私たちを見下しつつ、2にカーソルを合わせて選択した。
『いいよ。俺、一度雛森さんと話してみたかったんだ』
「……」
「佐藤くん、セリフセリフ」
「うーっ」
「ちゃんと雛森さんのトコ、朝比奈さんで」
「っ、あーもー、うっさい。分かってるってば」
佐藤くんが私をきっと睨みつけると、うーっと唸って物凄いしかめっ面で画面から視線を外す。
「い、い…………い、お、れ……一度、あ、あ……あさ、あさひ、っ、無理っむりっ!!」
「ちょ、まだ特に恥ずかしがるようなとこじゃないですよ」
「無理っ、恥ずかしすぎっ!目の前にいるだけで頭パンク、しそうなのにっ。話しかけるとか、絶対っ、無理っ……!」



