「佐藤くんはひまりちゃんが~」
「大好きー!」
「大好きー!」
「だい、は……っ!?」
「だい、え、あ、……!?」
カシャ。
シャッター音が鳴り響く。
私は、撮れた写真を確認して、ぷくっと笑ってしまいそうになるのを手で口元を押さえて、何とか堪えながら後ろを振り返る。
そこには、先ほどよりも顔を真っ赤に染めた二人が肩を震わせて、下を向いていた。ひまりちゃんに至っては、恥ずかしすぎたのか金閣寺のほうとは反対方向に向いているにもかかわらず、き、綺麗だね! 金ぴかだね! と誰もいない場所に話しかけていた。
「……結城」
「あっはー! いい写真が撮れましたねぇ」
「次やったら殺す」
「アッ、ハイ」
ぽん、と私の肩に手を置いた佐藤くんが真っ赤な顔で、その可愛らしい顔に優しい笑みを浮かべながら、私にしか聞こえないくらいの小さな、それでいて氷山のように凍えそうになる声で、呟いた。



