「わたあめとか、焼きそばとか……あと、迷路とか、お化け屋敷とか、やってきた」
「……」
「もうすぐ文化祭も終わるから、最後に結城にどうしても会いたくて、ちょうど会った瀬尾に居場所聞いて、来たんだ」
自然に、近くにあったシーツを握りしめる力がこもる。
笑わなきゃ。
すごいじゃないですか、佐藤くんも成長しましたね。この調子なら、きっとひまりちゃんにも気持ち伝わりますよ。
いろんな言葉が、浮かび上がる。
でも、声に出してしまったら、言葉と一緒に涙まで流れてしまいそうだった。
……佐藤くんが私に会いに来た理由なんて、明白だったから。
私はぎゅっと、胸元を握りしめて顔を伏せる。
佐藤くんはそれ以上話すことなく、黙ってしまった。
窓の外からくぐもった声で、ざわざわ騒ぐ声が遠くに感じる。窓から見た空は、もう完全に日が落ち切っていて、いつの間にか薄暗い。頼りなくついた街灯がちかちか点滅しているのが見える。
……そういえば、文化祭の最後は花火するんだっけ。だから、みんな外でてるんだ。
場違いに、そんなことを思い返す。
花火が終わったら、文化祭の終了の合図だ。



