佐藤くんは甘くない



それは、剣を鞘から抜き取る音だった。

その瞬間、白雪姫の体は誰かに強く引き寄せられる。かぶっていたマントが取り払われ、風に乗るように白雪姫の金色の髪が靡く。

その髪の隙間から、彼女は見上げて、声を失う。


そう、彼女を守る騎士のように剣を構えるその人は───、




『ご無事でしたか、白雪様』






───紛れもなく、剣士だったから。



『どう、して』


私を助けたの、と言い続けようとしてはっと、我に返る。


すぐそばで、うめき声が聞こえたのだ。声の主はすぐそばの木の幹で、横に剣を構え、まるでとっさに防御して吹き飛ばされてしまったように、うずくまっていた。