佐藤くんは甘くない


そして、何かを思いついたように腹黒姫は腕を組み、にやりと笑う。

『いいわ、私が協力してあげる』

『えっ!?』

声を揃えて、小人たちが立ち上がる。

腹黒姫は立ち上がり、高らかに、優雅に、ひらりとスカートをひるがえし、オペラ歌手のように堂々と歌い上げる様に言った。


『私が、貴方たちの救世主になってあげる』




それはあまりにも、高慢な笑み。

けれど、それは不快感はなく、勝手に期待が鼓動を打つような、期待せずにはいられないような笑みだった。

恐る恐る、赤い帽子をかぶった小人が口を開いた。

『ぐ、具体的には』

『まあ、そうね。城を抜け出したときにかすめ取ってきた分で、この辺一帯をテーマパークにすることも可能でしょうし。……まあ、とりあえずこの辛気臭いキャラを一転させるのはありね』

『……たとえば?』

『とりあえずー、頭刈るわ』

『なんで!?』

『ついでに首からプラカードなんかぶら下げて、小人(成人)とかかいたら大ウケするに違いないわ。衣装もそんなサンタとかぶりそうなものは止めて、白黒でまとめたしましまの服にしましょう』


『……それ、ただの囚人ですよね』