佐藤くんは甘くない



「分かった、分かったからその落ち込んだ顔止めてよ、辛気臭い」


「……はあ、こうなったのはもともと誰のせいだと……」

しぶしぶ瀬尾は、ベットから降りると私と佐藤くんの間に胡坐をかいて座った。


「んで、何だって?」


「佐藤くんが名前を悩んでるから、瀬尾も考えてって」


そういうと、瀬尾はなぜかぴくっと肩を震わせた後、何にもないような平坦な声で、


「あ、ああまあ俺が考えてやるよ」


と言って、ぽちぽちボタンを押し始めた。


その間暇だった私は、瀬尾越しにちょっとだけ体を後ろにそって、


「佐藤くんは普段ゲームとかするんスか?」


「あんまり」


「何か好きなものとかあるんですか?」


「んー……」


「あ、ひまりちゃんですよねスイマセン!」


「っっ、うー……っ」

「───お二人さん、出来たぞ」


今にも何かしてきそうな真っ赤な佐藤くんを押し込めるように、瀬尾がそういった。


危ない危ない。ナイスだぜ、瀬尾。