佐藤くんは甘くない



「つーか、なんでこんなやたらサブタイトル長いわけ?」

「らぶっ、ぱっしょんっ……!らぶ、ぱっしょん……!!」


なに、らぶ♡ぱっしょんって!

むしろ笑わせるために狙ってやってんのかこれ……!


危うく吹きそうになるのを堪え続ける。やべえ、これやべえよ。



「もう、やめろよぉ、やめてくれよぉ」

「何言ってんの瀬尾。だいたいアンタがややこしいこと言わなかったら、私だって恥ずかしい思いしなかったんだし。

 ペナルティー1よ、ペナルティー1。諦めて、私たちに協力するほかない」


「それなら、ゲーム機貸してやるからお前んちでやれよ!」


「それじゃあ、瀬尾の絶望してる顔がみれないから、面白くないじゃん」


「うううううぅうううう」


絶望の声をバックで聞きながら、ギャルゲーをするのがここまで快感だとは。

なぜだろう、すごいウキウキしてきた。