佐藤くんは甘くない


思わず吹き出してしまった。


すると、佐藤くんが物凄く不機嫌顔で私を見下ろす。顔真っ赤だけど。隠しきれてないところがますます佐藤くんらしい。


「まったく、佐藤くんはひまりちゃんのことになると、途端に消極的ッスねぇ」

「うるさい」


ふいっと、佐藤くんがそっぽを向く。


初めて話し始めた当初よりも、私から見る佐藤くんの横顔はとても子供っぽい。それが、私に気を許してくれているからなのかな、なんて都合よく思っちゃう。


メジャーを持って、佐藤くんの前に立つ。

しゃがみこんで、佐藤くんの制服の上からメジャーを当てて足まで垂らした。うわ、佐藤くん足長っこんな綺麗な顔しといてスタイルもいいとか、一体前世でどんな善行を積んだのやら。


なんてことを思いながら、測っているとはっと頭に一つ疑問が浮かぶ。


「一つ聞きたいんですけど」

「なに」


上から声が降りかかってくる。





「佐藤くんは私には緊張しないんですか?」