「それでこはるちゃんと仲良くなったんだねぇ」
「ま、まあそんな感じ」
曖昧に頷いた。
あながち間違いじゃないし。たぶん。
朝比奈さんは満足がいったのか、うんうんと頷いて腕を組みながらどこぞのお偉いさんみたいに背中を逸らせながら言う。
「佐藤くんが仲良くなったのすっごくよく分かるよ、私」
「……え?」
「私ね、こはるちゃんに憧れてるんだ」
「憧れ?」
「うん、そう。憧れ」
小さく微笑むと、朝比奈さんはずうっと先をぼうっと淡く照らしている提灯の灯を見上げながら目を細める。
それは、何か昔のことを思い出すようなそんな瞳。
「こはるちゃんは私に、」
そして、そこまで続けると───はっと我に返ったように、俺に視線を戻した。
「私、いつかきっと───こはるちゃんみたいな人になりたいって思うよ」
「……」
それは。
それは、俺も───思う。



