何とか足に力を入れて、転倒を免れる。
内心焦りまくる俺をよそに、無垢な瞳で朝比奈さんが笑いかけてきた。
「瀬尾くんとは前から仲が良かったことは知ってたけど、こはるちゃんとは話してるところ見たことなかったからずっと不思議で」
「……あー」
なんていえばいい?
貴方に告白するために相談に乗っていただいてますとか言えるわけないじゃん!
無理だからっ、そんなの絶対無理だからっ。
そうこうしている間に、朝比奈さんの双眸は俺を射抜いてしまうほどじっと見つめたまま離さない。に、逃げられない。敵前逃亡は不可能。誰か助けて、結城、助けて!
はあ、と小さく息を吐きながら俺は小さく呟いた。
「そ、」
「そ?」
「相談、乗ってもらって」
「何の?」
「……に、人間関係とか」
「なるほどー」
死ぬほど恥ずかしいのはなんでだろう。



