佐藤くんは甘くない



ちょっ、ほんのギャグのつもりだったのに!

なんだよセコムしてますかって!なんだよ主食がもやしってなんだよ!!意味分かんねえよ!!


泣きたくなる衝動を抑えて、私はゆっくりと、隣で死んだ目をする佐藤くんの肩を叩いた。


「さ、佐藤くん」

「……」


もう一度背中を叩くと、佐藤くんがはっと乾いた笑いを漏らしながら両手で顔を覆った。その背中からは計り知れない巨大なダークホールすら見えた気がした。


そして、小さな諦めきった声で言う。


「……いいよ、もう終わったから」


「さ、佐藤くんま、まだ終わってませんって、まだ望みはあるはずですって」


「あーなんだろう。人って死ぬ間際こんな気持ちになるのかな」


「佐藤くん気をしっかり!せ、瀬尾どうしよう!?こ、これどうしようラインもそうだけど佐藤くんどうしよう!?」


「落ち着け、落ち着いて考えたらきっと答えが───」


瀬尾が、そういって佐藤くんの肩に触れようとした、その瞬間。


───びろりん。



受信音。



ひまりちゃんからの、返信が返ってきた。