だった。
つまり、そうではなくなった。
……結城の言っていることが、正しいのなら。
この茶番劇のような、話に終止符を打った人物は。
「そして、それは唐突に終わった。
───佐藤薫さんの、行動によって。
宛名のない、佐藤くんの住んでいる住所だけを書いた手紙を、佐藤くんの誕生日になる数日前、郵便で送る。それが、決まりだったはずです。
けれど、それを薫さんは破りました。
…………たぶん、こうなることを、早苗さんは予期していたのかもしれないです。例えば、この手紙が───20歳まで続くことになっていて。最後の一枚を読み終えた後、佐藤くんはおそらくこの家に来ることを仕組まれていた。
あくまでも想像ですが。
私は、もうここにはいません。驚くでしょうが、事実です。貴方にどうしても伝えたいことがあります。
貴方がすべてを受け入れられると信じて、ここに書きます……と。
けれど、それはあくまで佐藤くんが受け入れられる時期が来るまでの話です。それが、薫さんには耐えられなかった」
ちくり、と胸の奥で痛みが増していく。
どうしてあの人が、こんな真似をしたのか。
それは、今までの自分の行動が教えてくれていた。
どうしようもなく、身勝手な俺の行動で。



