結城は、小さく息を吐いた後何かを決心するように、口を堅く結んで、そしてようやく口を開いた。
「まず、私が疑問に思ったことが、2つあります。
一つ目は、なぜ3年前に亡くなったはずの早苗さんから、手紙が届くのか。
二つ目は、どうして今回だけ郵便ではなく〝私に直接〟手紙が渡ったのか。
まず、一つ目の疑問です。
なぜ、3年前に亡くなった早苗さんから絶えず、手紙が届くのか。
考えられる可能性は、二つ。
一つは、早苗さん自身が手紙を出している可能性。
二つ目は、早苗さんが───他の誰か、つまり第三者に手紙を渡している可能性。
一つ目はありえません。なぜなら、早苗さん自身が亡くなっているんですから。もし、この世に幽霊が存在するとしても、毎年手紙を送るなんてことができるわけがない。
なら、二つ目。
第三者に渡して、手紙を佐藤くんへと送っている可能性です。
この場合、一番可能性が高いのは、新谷さん貴方です」
優しく、便箋に手を触れながら結城は物語を読み聞かせるように、すらすらと言葉に出していく。



