佐藤くんは甘くない



「知ってんの?朝比奈の……好きなものとか」


「そりゃ、親友ッスから」


「……」


佐藤くんが手を伸ばしていた辞典をそっと、机にしまってくれた。

取り敢えず、私の命の安全は確保されたっぽい。

ほっと肩をなでおろして、私はびしっと人差し指を佐藤くんの前に出して、


「ええっと、じゃあ質問です。

 質問一!好きな食べ物は」


「特に」


「嫌いな食べ物は」


「甘いモノ、辛いモノ、おん……」


「好きな教科は」


「数学」


「嫌いな教科は」


「現文」


「……趣味は」


「寝ること」


「言われて嫌なことは」


「佐藤くん、やっぱり可愛いね」


「佐藤くん、やっぱり可愛いね」


「ありがとう、死ね」


「質問に答える気、ありますか」


「ある」