佐藤くんは甘くない



ちゃんと、佐藤くんの隣に。


「何度だって、言います。私は佐藤くんから離れてなんてやりません。約束します」


「……ほんと……?」


「はい」


力強く、頷く。

ほっと、安心したように佐藤くんの目の端から透明の雫がこぼれる。


慌てて隠すように、顔を伏せた、そのとき。



『まもなく次の駅に───』


アナウンスが、静かに響く。


ゆっくりと、立ち上がった。何かを確かめるように、手をつないだまま。




もう、目的地は目と鼻の先だった───