佐藤くんは甘くない



「そうじゃなくってですね、佐藤くんも言ってたじゃないですか」


「は?」


誰もお前なんかに個人情報晒したいとか言ってねえよ、みたいなは?だった。


「話すキッカケがほしいんですよね、そのノートに書いてたじゃないですか趣味の話をするって」


「もうノートの話すんな」


「その恥ずかし中学生日記に、書いてあったじゃないですか」


「うっさい死ねバカ!」


ぶんっと手元にあったノートを投げつけられる。

私はあわててそれをキャッチして、佐藤くんを見る。うわあ、真っ赤。


涙目で、ぐぬぬ状態の佐藤くんに、


「つまり好き嫌いとか、趣味の話で合うものを探せばいいんですよ!」


「……俺と、朝比奈さんの?」



机の中から分厚い辞典を取り出そうとしていた佐藤くんが、そういった。……あぶねぇ、さすがにその厚さは死ぬ。