佐藤くんは甘くない



ゼリーは結構好きな方だ。


よく、瀬尾とプリン派とゼリー派に分かれて瀬尾家と結城家で統計を取るくらい。


ぱくり、と一口含んでもぐもぐしていると───私を直視している、視線に気づく。


言うまでもなく、佐藤くんだけれど。


私も振り返って、佐藤くんを見ると、なぜか露骨に赤くなって視線を逸らす佐藤くん。



「あーいや、さっき引き留められたときは、てっきりひと肌恋しくなったのかと思いました。今度買ってくる時は、ゼリーじゃない奴にしますね」


「……う、ん」


「体調はどうですか?」


「……割とダイジョウブ」


一瞬、目が合う。また逸らされた。私は、少しだけ減ったゼリーを机に置いて、身体ごと向き直る。

「佐藤くん」

「……なに」


自分の声が、あまりに低いことに気付く。

佐藤くんもそれに気づいたのか、逸らしていた視線を戻す。私は小さく息を吸って、言った。






「───月曜日、来られますか」