「寝る」
俺は立ち上がって、後ろでたぶん笑い合ってるアホ二人から背を向ける。
すると、
「あ、佐藤くん」
と声を掛けられる。返事をするのも面倒で、首だけ後ろに向けると、結城が口元に手を当てながら馬鹿にしたように、
「夜、おばけが怖かったら一緒に寝てあげましょうか」
「っっ、」
なんでそれを……!
一瞬言葉を失う。が、すぐにわかった。なぜなら、結城の前に座る悪魔のようなしたり顔をじいちゃんが視界に入ったから。言ったな、じいちゃん言いやがったな!
「怖すぎて、布団の周りにぬいぐるみで固めたのに、それを知らないおばあちゃんに片付けられて朝、」
「死ね!」
バン!!と思いっきりドアを閉める。
後ろからくすくす笑いあう声が聞こえて、ますます顔が熱くなる。もう絶対結城が家に来ても上げない。死んでも上げない。



