佐藤くんは甘くない



物凄いツッコみたくなるけど、この状況でそんなツッコみいれるほど私も空気の読めない女じゃない。


「ええっと、それで私にわざわざ告白して」


「……」


「協力してほしいと言ったってこと?」


「……そうだよ、悪いかよ」


「不器用にもほどがあるだろ!」


はっ、思わずツッコんでしまった。

だって、こんな不器用がありますか!

私はてっきり、勘違いをして私が告白されるんだと……。


「あんな手紙が下駄箱ん中入ってて、夕方5時に裏校舎に来てくださいって書かれてたら誰でも勘違いするでしょうが!」


「……なんで?」


さっきまで恥ずかしがっていた佐藤くんが、きょとんとした顔で覆い隠した手を少しだけずらして聞き返してくる。

「むしろ勘違いしないほうがすごいと思うんだけど」

「でも、瀬尾が……大事なことを女に伝えるときはどうしたらいいのかって聞いたら、手紙に書いて下駄箱に入れておけばいいって」