「まあまあそんなところに立ってないで、一緒に食べましょう」
結城がにっこり笑いながら、自分の隣の床をばんばん叩く。
俺がいそいそと、その隣に座るとなぜか結城が立ち上がる。
「佐藤くんはおかゆですよね?たまごとおかかどっちがいいですか?」
「……たまご」
「了解っす」
そういうと、結城がどこかへ消えていく。
その背中をじいちゃんが微笑ましげに見ている。きもっ。っていうか、結城はなんでたまごと鰹節がどこにあるのか知ってるみたいな口調なわけ。
なぜだかいつも以上の居心地の悪さを感じて、正座した脚を崩したり胡坐をかいたり、伸ばしてみたりそわそわしてしまう。
うちは広間にテレビがあるものの、じいちゃんは夕飯の時に見ながら食べるのを嫌うので、いつも静かだ。その静かさが、今物凄く重圧になっている。
「……」
「……」
しばらく、じいちゃんのとの間に無言が続く。それを打ち切るように、ぱたぱた走る足音が聞こえて、
「おまたせしました~」
能天気な声とともに、ドアの開く音。そして、お盆におかゆと水の入ったコップを持ってやってくると、俺の目の前に置く。



