佐藤くんは甘くない



「佐藤くんを運ぼうにも、私の力じゃあどうしようもないって困ってるときに、ちょうど来てくださったのがおじいさんで」


「じいちゃんで構わんよ」


「来てくださったのがじいちゃんで」


「気安く呼ぶな」


「こら那月。同級生で、見舞いに来てくれたこはるちゃんになんて態度だ」


頭が痛い。

ただこの頭痛は絶対に、じいちゃんのせいだった。俺が寝てたたった3時間の間に一体この二人はどこまで絆を深めたんだよ。


じいちゃんなんで結城のこと、こはるちゃんなんて呼んでんだよ。


「最初見たときは、コナンの犯人かと思いました」

「墨ひっくり返したからなぁ」


うんうん、と仲良く頷く二人。


詳しくは知らないけど、じいちゃんは書道家だ。何代も続いていたけれど、結局それはじいちゃんの代までになってしまった。


つまり……こういうこと?


出るなと言い聞かせた結城が部屋を出て、廊下で倒れてる俺を助けようとしたけど運べなくて困っていたら、全身墨まみれのじいちゃんが登場。

俺はベットで寝かされて、二人で仲良くなってご飯食べてた……と。