「なんでいる」
というかなんで、仲良くご飯食ってんだよ。
結城は、びっくりしたように目を見開いて、山菜のてんぷらが口いっぱいに入った状態で、
「おういううえいあふおいうあ!」
「日本語を喋れ」
じいちゃんがいつもならしないのに、いかつい厳格な強面に似合わない笑みを浮かべてお茶を入れた湯呑を結城に差し出した。
結城が笑顔で何度か会釈すると、それをごくりと一口飲んだ後、
「佐藤くんが倒れているのを、助けてもらったんです。全身真っ黒で登場したときは、さすがに度肝を抜かれました」
「はっははは、仕事中でな」
豪快にじいちゃんが笑う。
じいちゃんは俺の家系では珍しい性格だった。何事も豪快で、人のことなんて何一つ気にしない暴君みたいな人。
そんなじいちゃんが豪快に笑うのは見ていて不快ではなかった。でも、いまは何も考える余裕が、ない。
「……倒れてたって、」
「覚えてないッスか?台所のすぐ廊下で倒れてたこと」
「……」
頭を抱えそうになる。
……部屋から出るなって、言ったのに。



