すると、佐藤くんは私が立ち上がる寸前に、
「台所、どこにあるのか知ってんの」
「そ、それは佐藤くんについて行って、」
「一人で十分」
「それならお茶、私は大丈夫ッス。だから、佐藤くんは寝ててください」
「……別に、もう、熱なら引いたから。結城は大人しく、そこから動くな」
納得できない、と表情に出ていたのか、私にそういって釘をさすと、さっさと部屋から出て行ってしまった。
なぜか、イライラしている。の、だろうか。
ただ、私とどう接すればいいのか分からない、だけのような気もした。
きっとこの5日間、佐藤くんは私やひまりちゃんや瀬尾とどう接すればいいのかずうっと考えてきたんだろう。
馬鹿正直に、悩んでいた。
……馬鹿だなあ、何にも変わらないのに。
私も、瀬尾も、ひまりちゃんも、佐藤くんが思う以上に、佐藤くんのいない日常が寂しいって思っているのに。
どうしたら、そのことを佐藤くんに伝えられるのか、分からない。



