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あの日から、5日がたった。
けれど、佐藤くんは一度も学校へ来ることはなかった。先生が言うには、季節外れのインフルエンザに罹ったのだと。
ひまりちゃんには、瀬尾が上手く説明をしてくれて誤解も解けたし、あの事故もうまく処理して、大事にはならずに済んだ。
私は、佐藤くんに何度かそれを連絡したけれど、一度も返事は返って来なかった。
不安だけが、心に積もっていく。
佐藤くんがたった一人で、苦しんでいるんじゃないかって。
あの時のことを、背負い込んでしまっているんじゃないかって。
授業が終わった後、瀬尾とひまりちゃんは私の元までやってくると、
「今日も佐藤の奴、来なかったな」
「……うん」
声が、尻すぼみになる。
やっぱり、あの時私は立ち上がる佐藤くんの手を引いてでもみんなのところに連れて行くべきだった。



