佐藤くんは甘くない









「───ごめん」






ふわりと、優しい体温が、右肩をかすめた。


すぐ耳元から聞こえた、その声は掠れていて、あまりにも弱弱しい。


「……」


「ごめん、」


「……」


「お前がこんなになってんのに」


くっと自嘲するように、瀬尾が笑った。自分を責めるように、小さく、私にすら聞こえないほどの声で言った。




「お前を助けたのが俺じゃなくて、佐藤だってこと。


 ……嫉妬して、ごめん」