佐藤くんは甘くない



「えっと、ドリンクバー4人分と、」


「じゃあ、私このチョコパフェがいいな」


ひまりちゃんが興味津々に広げたメニュー表に、身を乗り出した。


「あ、それおいしそう」


細くて手入れの行き届いた指が、今月のおすすめ!と命名されたチョコパフェを指さす。わ、すごいおいしそう。


「私もそれ、いいなぁ」

「ふふ、じゃあ半分こしよ」

「うんっ……!じゃあ、私この抹茶プリンにするよ」

ああ、こういう時女の子がいるとこういうコトができていいよね。

そんなやりとりをしていると、後頭部で手を組んだ瀬尾が、呆れたように、


「ったく、女子ってそういうの好きだよな」

「じゃあ瀬尾もこれ頼んでよ。半分こしてやるから」

「4000円とか高すぎるわ」

チ。

私は小さく瀬尾にだけ見えるように舌打ちした。