佐藤くんは甘くない




───ガッシャァアアアアアアアアアアアアアンン!!


今度も物凄い、何かが散乱する音が聞こえた。佐藤くん、一体壁の向こう側で、どんな盛大なことしてるんだろう。


「ほんっっっと、マジでなんの!?」


佐藤くんブチ切れ。

くぐもって聞こえたさっきまでの声とは比べ物にならないくらい、はっきりとした輪郭を持った声で叫んだ。

うわあ、響くなぁ銭湯って。



「さ、佐藤くん、落ち着いてください」


「───意味不明ッ!アンタも瀬尾もどーせ、俺が反応するの楽しんでる!」


「あははは」


それは否定できません。


私が苦笑いした声が、運良ければ佐藤くんの耳届かないほうがいいなーと願ったけれど、やっぱり現実は非常だ。



「……っっ、最悪」

「佐藤くん、」


「こんな場所でいちいち話しかけといて、俺が何にも思わないガキだと思ってんの!?」








───はい?