黒木の外側から巻き込むように放った左フックが、相手の側頭部辺りにヒットした。
相手はロープ際で崩れ落ちた。
すぐに立とうとした相手だったが、バランスを崩して仰向けになった。
カウントはファイブまで進み、相手はもう一度立とうと片膝を付いたものの、立ち上がる時にバランスを崩して再び横になった。
これを見たレフリーは、カウントの途中で試合をストップさせた。
相手は意識がしっかりとしているものの、自分で立ち上がる事が出来ず、セコンドの助けを借りて、ようやくリングから降りる事が出来た。
会場がザワザワとどよめく。
飯島が言った。
「アレは耳の裏側に当たったんだろうな」
康平が訊いた。
「梅田先生も言ってたんですが、耳の裏側ってどうして効くんですか?」
「耳の裏側には三半規管があるからさ。ココにピンポイントでパンチを貰うと、平衡感覚がおかしくなってしまうんだよ」
相手はロープ際で崩れ落ちた。
すぐに立とうとした相手だったが、バランスを崩して仰向けになった。
カウントはファイブまで進み、相手はもう一度立とうと片膝を付いたものの、立ち上がる時にバランスを崩して再び横になった。
これを見たレフリーは、カウントの途中で試合をストップさせた。
相手は意識がしっかりとしているものの、自分で立ち上がる事が出来ず、セコンドの助けを借りて、ようやくリングから降りる事が出来た。
会場がザワザワとどよめく。
飯島が言った。
「アレは耳の裏側に当たったんだろうな」
康平が訊いた。
「梅田先生も言ってたんですが、耳の裏側ってどうして効くんですか?」
「耳の裏側には三半規管があるからさ。ココにピンポイントでパンチを貰うと、平衡感覚がおかしくなってしまうんだよ」


