飯島はやんわりと否定した。
「いや、この試合だからこそ打たせるんだよ。……次の相手は、どっちが勝っても長身のアウトボクサーだからな」
「……もしかして、あの効果を狙ってるんですか?」
「まぁな。この試合で、派手に倒れる程効果は抜群だしな」
「そうですね」
「俺としては、大崎のアレは全部の試合に打って欲しいよ」
石山が頷くと、清水が話に加わった。
「どうしてだよ?」石山が首を傾げた。
「最後のスパーで、俺は奴にアレを打たれて今でも首が痛くてな。この辛さを、対戦相手にも分かち合って欲しいんだよ」
「そう言えばお前、アレの後の追撃も直撃食らってたもんな」
「アレは追撃の方が強烈だよ。……ただ今の相手だったら、お前がさっき言ったように、追撃の前で終わりそうなんだよな」
清水が首筋を擦りながらそう言った時、第三ラウンド開始のゴングが鳴った。
「いや、この試合だからこそ打たせるんだよ。……次の相手は、どっちが勝っても長身のアウトボクサーだからな」
「……もしかして、あの効果を狙ってるんですか?」
「まぁな。この試合で、派手に倒れる程効果は抜群だしな」
「そうですね」
「俺としては、大崎のアレは全部の試合に打って欲しいよ」
石山が頷くと、清水が話に加わった。
「どうしてだよ?」石山が首を傾げた。
「最後のスパーで、俺は奴にアレを打たれて今でも首が痛くてな。この辛さを、対戦相手にも分かち合って欲しいんだよ」
「そう言えばお前、アレの後の追撃も直撃食らってたもんな」
「アレは追撃の方が強烈だよ。……ただ今の相手だったら、お前がさっき言ったように、追撃の前で終わりそうなんだよな」
清水が首筋を擦りながらそう言った時、第三ラウンド開始のゴングが鳴った。


