けれど私はその言葉を発する事なく飲み込んだ。 優しいフレイが一瞬だけ、悲しそうな顔に見えたから。 そんな顔はあまり見たくなかったから、私は話題を逸らす事にした。 「フレイ」 「ん?」 「ずっと気になってたんだけど、これ、何なの?」 私が指さした【これ】は、背中についている、白くて何だかバサバサしたもの。