今年で六歳になるウルドは、最近気になる男の子がいるらしい。 私は姉のように、母のようにその話をいつも聞いている。 「ねぇ、ソフィアはすきなひといるのー?」 「いるわよ。貴女達は知らない、でも、実はよく知っている人なの」 「えー、なぞなぞ?わかんないよー!」 「ふふ。さ、もう貴女は寝る時間よ。パパとママに怒られちゃうわ」 むうっと頬を膨らませるウルドを優しく抱え、ベッドへと運ぶ。