放課後。

ホームルームを寝過ごしている間に、知り合いは居なくなっていた。

ケータイを取り出す。

メールを打つ。


『もう、部活?』


宛名は《花月さん》。

送信ボタンを押しつつ、歩き出す。


高杉先輩、僕がちょっかい出しそうとか言ってたな。

花月さん、まだ落ち着いてないのかな?





放送室。





室内には、遥。





花月さんは?


「高杉先輩。あの…」


遥は背を向けている。


「君が入部してから、花月ちゃんは一人で来た事は無いよ」





花月さん。何処に居るの?





メールの返事は無い。
口の中で舌打ち。





探しに行きたい。





部活は?

高杉先輩が、一人でやるのか?





口の中で舌打ち。





「出てって」

「はい?」

「そこでウロつかれても邪魔。

先輩命令。出てって。

あ、その後、君がどうしようかなんて、私は興味無いから」

「…はいッス」


スンマセン。高杉先輩。





…ありがとうございます。