あたしはそれを、思い切り叩きつけた。 「サービスオーバー、ナインティーン、シックスティーン」 あたしのスマッシュは 相手のラケットに触れることなく 床へと落ちた。 「浅海っ! ナイスショット!」 決まった。 スマッシュが決まった! あたしは嬉しくて、笑顔で裄くんの方を向いた。 裄くんも満足そうに、笑ってくれていた。 それからのあたしは、絶好調。 苦手なスマッシュも、たくさん使うことができて 得意なネット際も、ほぼミスなし。 最後の1点も、あたしのスマッシュで決まった。