綾子のショートサーブが高く上がって返ってくる。 けど少し短い。 あたしは思い切りスマッシュを打った。 けれど。 「え………」 あたしのスマッシュはネットにかかって、床へと落ちた。 「サービスオーバー、シックスティーン、エイティーン」 ミスしちゃった… 大事なとこなのに… 「大丈夫、大丈夫。次頑張ろ?」 綾子の声も、右から左へと抜けていく。 ミスをしたことがあまりにショックで。