次の日、 あたしは裄の家に向かう前に、綾子に電話をした。 もしかしたら綾子も、槇から何か聞いたかもしれない。 そう思ったから。 電話に出た綾子は、 『東京行きの話でしょ? 槇から聞いたよ』 あたしが何かを言う前に、綾子は言った。 『浅海も裄から聞いたんでしょ?』 「うん…」 『どうすることにした?』 そう問いかける綾子に、 「ついていくことにした」 あたしは、素直な思いを口にした。 裄についていく。 悩んで、出した答え。 『そっか』 綾子は、納得したように呟いた。 そして。