「そうだよ。浅海ちゃんが知ってる俺が、本当の俺」 桑原はゆっくりと話し始めた。 「無理矢理キスして、ごめんね。もうしないから」 それを聞いた浅海は、満足そうに頷いた。 「笠原先輩も。すいませんでした」 そう言う桑原の目は、本当に反省してるようだった。 「仁…何があった?」 浅海は桑原に問いかけた。 けれど、桑原は遼多を見て言った。 「遼多に、聞いて。俺明日1限から入ってるから、もう寝るね? おやすみ」 そう言って、布団に潜る桑原。