浅海の声に、遼多は何も言わなくなった。 俺の動きも止まり、浅海を見つめた。 「あたしもちゃんと、仁と話がしたい」 そう言う浅海の声で、俺は桑原の上からおりた。 桑原も起き上がって、その場に座る。 それを見て、浅海も俺の隣に座った。 「まず、何があったのか聞かせて?」 遼多がさっきまでのことを説明する。 浅海は何も言わずに聞いていた。 聞き終わったあと浅海は、悲しそうに桑原を見つめた。